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つまみ細工鶫屋(つぐみや)つれづれなるまま日記

百年たったら、合いましょう

夏目漱石の夢十夜をご存知でしょうか?

私の高校時代には教科書に載っておりましたが、
今はどうでしょう。
「こんな夢を見た」の冒頭で始まる、不思議な夢物語です。
その中の第一夜は、私にとって何故か忘れられず、
今もふとした時に思い出します。


主人公の≪女≫は亡くなってしまいます。
その際に、≪男≫に百年待っていてくれと言うのです。
必ず逢いに来るから、と。
百年待てだなんて、びっくりしました。
たくさんの時間を一人で待たなくてはならないのです。。。
でも、≪男≫は百年待とうと決意します。
来る日も来る日も太陽を数え、
終いには、騙されたのかなぁ、と嘆きます。
その時に、石の下から茎が伸び、
ぽたりと落ちた露の重みで、百合の花が咲くのです。


「百年たったら合いましょう」は百合の花。


それから、百合の花を見るたびに、ロマンチックな気持ちになり、
お名前を≪百合≫と聞くと、夢十夜を思い出すのです。
つまみ細工でお花を作っているうちに、
百合も作れたらいいな、と、思っておりました。
なかなか表現の難しいお花ですので、試行錯誤・・・
そして本日できあがりました。

百年たったら、合いましょう_c0122475_14591536.jpg

by tsugumi-ya | 2012-05-24 11:34 | Comments(0)